05TDC年鑑 グランプリ:アンドレアス・ミューラー
2005 TDC賞

インタラクティブデザイン
「For All Seasons」

「For All Seasons」のテーマは、書き綴られた記憶のうち、テキストのみを使った表現では訴求しきれないものを訴求する一助としてインタラクティブな要素を使用することにあります。インタラクティブな環境を感情や経験を表現するのに利用するこ とができるのと同様、言葉や文字も伝統的な情報の伝達者です。
各季節のインタラク ティブな要素は、その記憶を−それがいかに粗末なものであっても−自ら体験しようとする利用者の試みを受け止めてくれます。
「For All Seasons」プロジェクトでは、実施面の細かい点を無視して、コンセプトに焦点を絞ることを目指しました。これは当たり前のように思われますが、コンピューターで作業(特にプログラミング)をしていると、アイディアは変化していき、実施面の細かい事柄や自分の技術レベルによってアイディア自体が形成されてしまうことも多々あります。プロセス全体のできるだけ終盤までアイディアを押さえ込み、とにかく必要なだけの時間を掛けることを目指しました。
このような賞がいただけたことを、東京タイポディレクターズクラブの皆様に大変感謝しております。私の作品が今年のグランプリに選ばれたことは、他の候補者の方々の力量の高さを見ると大変に名誉なことです。また、インタラクティブ作品のグランプリ受賞は初めてということで、私にとってさらに特別な受賞となりました。

Andreas Muller

1979年ストックホルム生まれ。2000年 ハイパーアイランド・ニューメディアデザイン・スクール(スウェーデン)卒。卒業後、オーブン・デジタル社(ロンドン)でリッチ・メディア・ディベロッパーを務めた後、2001年ロンドンのデザイン事務所Hi-ReS!のリッチ・メディア・ディレクターとなり、現在に至る。 Hi-ReS!ではソニー、三菱、NTT-Data、ディーゼルなど、数々の有名企業のプロジェクトを手がけ、バルセロナのArt Futura とロンドンの バービカン・ギャラリーではインスタレーションも手がける。
http://www.hahakid.net
で個人の作品を一部閲覧することができる。