05 TDC年鑑 一般部門賞:トレヴァー・ジャクソン
2005 TDC賞

レコードスリーブ
「SOULWAX - ANY MINUTE NOW」

ソウルワックス・キャンペーンは、大手レコードレーベルのミュージシャンや音楽の売り方に対するリアクションである。写真やイラストレーションにバンドのロゴとリリース日を入れただけのポスターや広告やレコードスリーブにはうんざりだった。そんなものより、一目でインフォメーションを伝えることはできないかもしれないが、見る者を立ち止まらせ、考えさせるような、イメージ的なものをつくる方がずっとパワフルなんじゃないかと感じていた。それは、自分が見たものを意識しない多くの人と、それを注視して、何かを発見しようとする20%くらいの人に向けてものである。これこそコミュニケーションをよりパワフルで記憶に残るものにするのだ。人が普通に持っている好奇心に踏み込んで、そんなあからさまな方法でしか情報を認知できないわけではないことを示したかった。最初、これをクライアントに納得させるのは大変だった。でも制作過程で自身を持ち、最後には100%サポートしてくれるようになった。


Trevor Jackson

ロンドン生まれ。80年代後半より影響力あるハウス、ヒップポップ系音楽のレコードカバーのデザインでその複雑怪奇なキャリアをスタートさせる。90年代にはアンダードッグ名でマッシヴ・アタック、アンクル、ランDMC、U2など、幅広いミュージシャンのリミックスを数多く手がける。イギリスのトップヒップホッ
プレーベル、バイト・イット!(ブラザーフッド、ルイス・パーカー等)の成功を経て、1996年、Output Recording設立。フォー・テット、ブラック・ストローブ、コールダー、MUといった海外ミュージシャンや、自身のPlaygroupによるプロジェクト、ラプチュア、LCDサウンドシステムのヨーロッパリリースなどを通して、Outputはイギリスで最もアグレッシブでクリエイティブなインディペンダント・レーベルとして
知られるようになり、幅広いジャンルの妥協を許さない質の高い音楽をリリースし続けている。DJとしてもよく知られ、DJキックスのアルバム(2002年、K7!)でそのスキルを発揮、最近ではPlaygroupリプロダクションのリミックス版コンピレーションCDのリ~ックスを手がける。現在もOutput所属アーティストのアートワークの多くを手がけ、他メディアにも進出するとともに、2005年には音楽とビジュアルを融合させた様々な新プロジェクトが控える。