96-97 TDC年鑑 一般部門金賞:前田ジョン

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1996-97 TDC賞


 

 

「The 10 Morisawa Posters」

過去数年の間、コンピュータを駆使してビジュアル効果を作り上げるためのツールがひっきりなしに発表されてきました。しかしそれを使い作られた作品群は、「デジタル・タイポグラフィ実験」と呼ぶような難しいものではありません。それらは一般的には複雑で読みにくいものと特徴づけることができるでしょう。ビジュアル効果というのは、いつの時代にも「品不足」の状態にあります。この傾向は、ツールが次々に作られる現在も当然のことながら続いています。次の課題は、タイポグラフィ・ドキュメントの判読性と質を改善していくことです。この仕事にとりかかる前に、私はデジタル・タイポグラフィの標準を確立したいと思っています。今回の受賞作は、若いデザイナーたちへの私からのメッセージです。次の世紀のデザインの将来を楽観視してもらうために、この10枚のポスターのシリーズを作り上げました。このような機会が与えられたことに感謝しております。

 

John Maeda
MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボ・デザイン学部助教授。MITの学部と大学院にて計算機の並列処理と可視化の研究に従事後来日。96年に筑波大学大学院芸術学研究科にて学術博士を取得。同時期に国際メディア研究財団の主任研究員、アートディレクターとして活躍した。96年夏MITメディアラボに就任し、Aesthetics & Computation Groupを創設。単なるコミュニケーションの手段としてではなく、美学的にも魅力のあるインターフェイスの制作手法の構築を目指している。