97-98 TDC年鑑 インタラクティブデザイン賞:前田ジョン

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1997-98 TDC賞



 

 

ブック&CD-ROM
「12 o'clocks」

このプロジェクトを始めるにあたり、デジタル・フォルムの表現の豊かさを追求しているうちにコミュニケーションの課題から離れてきてしまったので、そろそろ蓄積してきた技法を、なにかしらコミュニケーション機能に役立てなくてはと考えていた。ちょうど時計のスケッチを一年ほどしたためていたこともあり、1セットの時計のコレクションをダイナミックなコミュニケーションの例として取り上げるのが相応しいのではないかと思った。何しろ時間というのは私のテーマとしても繰り返し登場していたものだったので、「時」の絡むデザインに挑戦するよい機会だった。しばらく考えがまとまらずどうしたものかと迷っていたが、振り子の動きで目が覚めた。物体の自然法則が時空間での見慣れた物の動きを生み出すのだ。これら時計の作品は、物理法則をとりいれることによって時間が無理なく溶け込んだデザインとなっている。この作品が受賞したことをうれしく思い、また感謝しています。



John Maeda
MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボ・デザイン学部助教授。MITの学部と大学院にて計算機の並列処理と可視化の研究に従事後来日。96年に筑波大学大学院芸術学研究科にて学術博士を取得。同時期に国際メディア研究財団の主任研究員、アートディレクターとして活躍した。96年夏MITメディアラボに就任し、Aesthetics & Computation Groupを創設。単なるコミュニケーションの手段としてではなく、美学的にも魅力のあるインターフェイスの制作手法の構築を目指している。